今回はADV1-PCG9までのカードが使えた公式大会「バトルロードサマー2006」いわゆる06夏の入賞デッキを振り返りながら、当時の環境を考えたいと思います。

【当時の情報公開など】
この時代の公式では最近のように個別のデッキレシピどころか主要ポケモンも公開されず、全部の地区が終わったら特に流行した数デッキの概要が出るくらいでした。
DPありになってからメインポケモンの速報がでるようになります。
そのため詳しい情報は有志で集めなければならず、各会場の参加者が見たものを集めてまとめたサイトが活用されました。

私が当時見ていて、おそらくPCG界全体としてもトップクラスの情報があった入賞まとめサイトは今の朗さん(当時kiriさん)がメインで運営していたもので、
10年以上前のためWeb上にもリアルにも情報が残っていないと思っていたのですが、けーださんが紙面に記録していたため今回また確認することができました。
お二方とも調べていただきありがとうございました!!
今回はシニアリーグ(中・高生)とマスターリーグ(それよりも上)の4位まで(3位決定戦もしました)のデッキメインポケモンがわかりました。
ジュニアリーグのものやポケモンの種類の間違いなど追加の情報も募集しておりますのでご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えてください!

ちなみにどのチームの誰が使ったかなども少しわかる部分があるのですが今回は記事の趣旨の都合上ほとんど省略していくつもりです。
今度自分語りも含めてまた取り上げたいところです(笑)


【地区ごとの入賞デッキ】
ちなみに開催順になっていますが関西と中部、中四国と北海道は同じ日に行われています。

*九州大会
・マスターリーグ
1位 ハッサム単
2位 わるいバンギラス(PCG3悪タイプ) :これ以降は「黒バンギ」表記にします
3位 ハッサム単
4位 バンギラスex(PCG4)+バンギラスδ
・シニアリーグ
1位 サーナイトδex :これ以降赤サナメインのものは「サーナイト」表記にします
2位 黒バンギ
3位 オーダイルδ
4位 シャワーズδ

九州地区は前にデッキのところでも書きましたがハッサム単が誕生した地域で、この時も人気のデッキでした。
キュウコン入りのデッキも途中で倒したそうです。
バンギラスはわるいバンギラス2種以外はマグカルゴやマンタインなどのトップ調整で加速するギミックが入っていることが多いです。
シニア4位のシャワーズは1体のシャワーズにエネルギーを固めるデッキでSレックと同じ思想です。

またこの時代、いわゆる黒バンギは「封印バンギ」、赤サナは「封印サーナイト」と言われていました。
もとのデータにもその表記がされているものが多いです。
今見ると封印の結晶とポケパワー「ふういん」違いでちょっと分かりにくいですが当時はそれまでの呼ばれ方の流れもあってよくこう呼ばれていました。
今黒バンギには封印は入れるかどうか選択のようにも思いますが当時は併用されることがとても多かったです。


*関西A大会
・マスターリーグ
1位 ハッサム単
2位 ブイズレック
3位 カメルギア
4位 ヌオーδ
・シニアリーグ
1位 オーダイルδ
2位 カメルギア
3位 ハッサム単
4位 ミュウレックボルト

この地区は準決勝でどれがどれにあたったか推測できるようなあたり運・デッキ選択が大きかったように思えます。
ヌオーδは封印の結晶などを5枚以上使い続けるデッキ、ミュウレックはミュウやラクライの充電から速攻するデッキです。


*関西B大会
・マスターリーグ
1位 メガニウムミロカロスδ
2位 封印マグマ
3位 ハッサム単
4位 レックマイン
・シニアリーグ
1位 ハッサム単
2位 黒バンギ
3位 サーナイト
4位 デンリュウδ

マスター1位のデッキはメガニウム(PCG4がメイン、δタッチ)とミロカロスδをW虹やスクランで効率よく使っていくデッキのようです。
レックマインはエネエネボンバーからドラゴンブースターにつなぐデッキ、デンリュウはピジョットなどをすべてδ扱いにするデッキです。


*中部大会
・マスターリーグ
1位 化石ニョロトノキュウコン
2位 カイリキー
3位 封印マグマ
4位 ケイルシャワーズ
・シニアリーグ
1位 ラティレック
2位 グロスカイリュー
3位 Sレック
4位 サーナイト

8つ全部違うデッキで、今までで初めてのも多いです。
化石ニョロトノはなぐってひっこむからサイドを取られない化石を壁にする動きをメインにするデッキです。
カイリキーはリアクトエネルギーを使うものをメインにして、マルマインexやラグラージで加速するものも多かったです。
ケイルシャワーズはドクケイルexをシャワーズでサポートするのかと思われますが詳しくはわかりません……。
ラティレックはラティアスδexで加速して速攻するかドラゴンブースターでエネを固めるかして動くデッキです。
Sレックは1体のレックウザδに鋼やホロンエネルギーを大量につけるデッキで、九州のシャワーズの元と言えるデッキです。


*東北大会
・マスターリーグ
1位 ガラガラδライチュウδ
2位 マインカイリュー
3位 化石ニョロトノノクタス
4位 化石ニョロトノキュウコン
・シニアリーグ
1位 ラフレイハキュウコン
2位 ウインディマインレックウザ☆
3位 グロスカイリュー
4位 封印マグマ

マスター1位のガラガラライチュウは今のナッシーライチュウにかなり近いデッキ思想で、封印ほこらを多用したばら撒きデッキです。
2位はおそらくわるい2種で悪エネルギーを回すデッキに思われますがどちらかのニョロトノに勝っているためカイリューδかもしれません。
3、4位はどちらもニョロトノですが結構構築は違いました。
シニアのラフレイハはラフレシアのトレーナーロックか神秘の守りのキュウコンを回復させて長く戦わせます。
ウインディマインはレインボーエネルギーなど雷の要素も多めでレック☆での勝利も狙っています。


*関東A大会
・マスターリーグ
1位 わるいヤドキング
2位 バンギラスδex(雷震)
3位 オーダイルδ
4位 ガラガラライチュウ
・シニアリーグ
1位 封印マグマ
2位 化石ニョロトノ
3位 グロスカイリュー
4位 カイリキー

マスター1位の通常わるヤドは2ターン目からポイ捨てで速攻を仕掛けるデッキです。
2位の黄バンギもおそらく赤バンギが入っていて加速してくると思われます。
3位以降とシニアリーグは過去の地区でも入賞している有力デッキがばらけて入っています。


*関東B大会
・マスターリーグ
1位 ジュペラミ
2位 ボーマンダexチルタリスδex
3位 アーボックδアリアドス
4位 ナッシーδオコリザルδ
・シニアリーグ
1位 封印マグマ
2位 封印マグマ
3位 封印マグマ
4位 チャーレムヘルガー

マスター2位のマンダチルタはチルタリスで加速してデッキによっては2種のボーマンダexの速攻や反動のトラッシュをサポートします。
3~4位は今では珍しいポケモンがいますがどちらも封印の結晶を活かしやすい色と速攻を意識したデッキです。
シニアリーグはこれまでのトーナメントで他が一掃されたのか闘のロックデッキだけが残る異様な結果です。


*中四国大会
・マスターリーグ
1位 バクオングexポリゴン2
2位 オーダイルδ
3位 黒バンギマイン
4位 マインサクラビス
・シニアリーグ
1位 ミュウレックボルト
2位 フライゴンチリーン
3位 ルンカル
4位 化石ホエルオー

マスター1位のポケモンはこの後もどちらも使われていきますが当時としてはどちらも珍しいといえる組み合わせです。
サクラビスはADV4のサイコウォーターを別のサクラビスやマインexで強化するデッキです。
シニア2位のデッキは当時もこの表記で、チリーンがあえて書いてあるのがとても気になっていました。
フライゴンδ2種をチリーンで効率よく加速するのか、序盤の展開をチリーンで行うフライゴン単風のデッキあたりでしょうか……?


*北海道大会
・マスターリーグ
1位 サーナイト
2位 ハッサム単
3位 ヌオーδキュウコン
4位 カイリューレック
・シニアリーグ
1位 ハッサム単
2位 ライボルトexエーフィex
3位 サーナイト
4位 わるいヤドキング

カイリューレックはバシャレックと同じようにエネ加速したレックウザのドラゴンバーストを活かすデッキです。
シニアのボルフィはハーフではメジャーなものですが、スタンダードではミュウレックやブイズレックよりは少し珍しいです。
3位決定戦の組みあわせは悪ヤドが非常に有利に思えますが事故か特殊なタッチカードがあったのか気になるところです。


*全国大会
この年の全国大会は前半にPCG6-PCG9、後半にADV1-PCG9のカードプールで対戦して総合成績で決めるという特殊なものでした。
普段のレギュとしてみるなら後半(午後)のデッキになります。
そのためどちらかに大勝して片方が参加者の中では下位の成績ということも考えられます。

・マスターリーグ
1位 午前ブイズexベロリンガδ 午後サーナイトハッサム
2位 午前グロスカイリュー 午後ジュペラミ
3位 午前ブイズベロリンガ 午後サーナイトハッサム
4位 午前フライゴン単 午後ラティレックマイン

・シニアリーグ
1位 午前ブイズベロリンガ 午後ジュペラミ
2位 午前フライゴン単 午後ラティレックマイン
3位 午前オーダイルδニドクインδ 午後ジュペラミ
4位 午前ガラガラライチュウ 午後黒バンギ

ブイズベロリンガはサンダースexとベロリンガδを主軸に神秘ジュペッタや黄レックも入ったベンチ攻撃と速攻の要素が強いデッキです。
フライゴンはexと加速の方のどっちの単なのかわかりませんが両方かもしれません……。
午後のサーナイトハッサムは今自分たちが使っているものに近い特殊エネルギーとピジョット主体のデッキです。
ジュペラミはキュウコンやルナソルなど使用者によって色々タッチが入っていたようです。
ラティは地区優勝もしたデッキにマルマインも追加され、よりスパイラルブラストを強化したデッキです。
デッキの組み合わせを見ればわかる通り同じチームや近い知り合いどうしで上位入賞しているのがうかがえます。


記事が長くなってきたので次回に続きます。

コメント

コイソ
2018年5月25日16:51

相互でお世話になっております。
北海道マスターリーグ3位は僕で、デッキはヌオーδキュウコンですw

奏天(寒天)
2018年5月25日18:42

コメントありがとうございます!
PCG時代も友人からの又聞きでしたがコイソさん達のチームのデッキについてはよく参考にさせていただいていました。
入賞情報もありがとうございます!
北海道のプレイヤーと同じチームになったことがなかったので聞く先がなくてどうしようもなかったのですが全部埋まってすっきりしましたw

nophoto
2006関西Bマスターのメガニウム使用者
2018年5月26日22:09

はじめまして。ブログ、時折ですが楽しく拝見してます。
2006年の情報求めてるようでしたので、需要ないと思ってたデッキ情報をお伝え致しますね。

デッキは【PCG4メガニウム+ミロカロスδ】で、
メガニウムex・ジュカイン系統はいずれも入っていませんでした(メガニウムδは1枚だけ)。
いたみのいちげきの打点調整力と、時折スクランやW虹で火を噴くミロカロスでじわじわ粘り勝つデッキでした。
ポケモンを使いまわすよりはむしろ、ひたすら前で殴る試行回数を増やすデッキでしたね。
流石にピジョットぐらいは入れてた気がしますが、リストが見当たらず定かではないです。

決勝までのマッチアップはハッサム単・ボスゴドラexラグラージexなど鋼が多めでしたが、
決勝の封印マグマに一番苦しめられたのを覚えています。
記事見ていて懐かしい気持ちになりました。ありがとうございます。

奏天(寒天)
2018年5月26日22:29

はじめまして。コメントありがとうございます!
そして内容にもミスがあり申し訳ありません;
2006年当時も元情報のサイトにはジュカインと書いてあったと記憶しているので12年間間違ったままのようです……。

デッキ内容についてもありがとうございます。
PCG4メガニウムについては当時相手の場も回復するのでうまく使えなかった印象が強いのですが、今振り返ってみるとボディーがばら撒きに非常に強く色々と面白い動きができそうだと思いました。
ミロカロスδとメガニウムδも特殊能力とワザの両方を対戦に活かせて、当時の自分では全く思いつけないデッキです…!
情報がまた充実して有意義な記事にすることができました!

nophoto
2006関西Bマスターのメガニウム使用者
2018年5月27日22:34

コメント返しありがとうございます!
当時から誤情報に気づきながら、どうせメタ外だからいいかと12年間訂正しなかったのは私の方なので…w

採用理由は思い入れがあったからで、今当時の環境で勝てといわれて握るならメガニウムは選択しないですね。
鋼が多かった中を勝ち抜けたのも、勝因はハッサムがふりおろしてくれたからでした。
メガニウム以上にミロカロスδがマイナー過ぎて、何度もテキスト確認をされて(笑)。
そういった意味では逆に、決勝のお相手の方は手ごわかったです。
ポケパワー持ちを出したが故に封結とほこらでダメージが逆流しはじめて、完全にデッキの強みを潰されました。

チャンピオンロードで当時のカードがリメイクされて懐かしいなと思ってましたが、このブログ見て少しだけポケカ再開しようかなと思えました。
弱小ながらも思い入れのあった僕のデッキを取り上げてくださり、ありがとうございます。
今後も応援しています!

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索