今回はグロカイことグロスカイリューのデッキについて書こうと思います。
【デッキ概要】
メタグロスδのデルタコントロールで展開と攻撃を行い、カイリューδのデルタチャージによるエネ加速で補助を行うデッキです。
場に次々とポケモンとエネルギーを並べていくポケモンカードらしいデッキと言えるかもしれません。
一人回ししていても楽しい上にポケモンex・☆やピジョットなどの資産の高いカードがなくても十分な強さのデッキが組めるので当時も人気のあるデッキでした。
強さとしてもマグマウィニーやルンカル、その2進化+ピジョットのデッキと比べて細かい差異はあるもののデッキパワーが高めで、
自分が展開して高いパフォーマンスを出すデッキの中では登場時のPCG6環境ではトップデッキと言えたと思います。
この後のパックが出てくるとバトルフロンティア、封印の結晶、ホロンの聖跡、赤サナ等このデッキに対して非常に相性の悪い対策カードが出され、
PCG6の地点で最有力と言えたカメと同様にやや相対的な評価は落ちてしまいましたが、それでも当たりによっては入賞が狙えるクラスのデッキでした。
DP1でもまだ使えるといえたと思いますが、DP2のブーバーンやハピナスに相性が悪く、デッキの趣旨が非常に近いキブルカイリューに引き継ぐ形で出番を終えたといえるでしょう。
【採用ポケモンの種類と「ぶんぶく構築」について】
一見するとこのデッキはホロンのポワルンとホロンサポで展開し、グロスラインとカイリューラインはすべてδで組むようデザインされているようにも思われます。
実際に当時もそういった構築で組まれている例はとても多かったですし、自分も最初のころはそれが普通と思っていました。
ただし以下のデメリットを考えたほうがいいでしょう。
1、ダンバルδ・メタングδの特殊能力とワザが弱い?
ダンバルδはにげる0になることができるものの自己展開ができるマグネコールのものが非常に強く、ポケパワーを嫌うにしても仲間を呼ぶのものもありこれらを使わないのはもったいないです。
メタングδについても標準的な能力は持っていますが浮遊のものがとても使いやすく、1進化の役割としては攻撃する強さより優先したいところだと思われます。
2、ダンバルδ・メタングδのタイプが弱い?
わるいバンギラスやMグラードンなどのベンチ攻撃が得意なデッキが環境に多く、これらとは微妙な相性のため種から10ずつ軽減できるのも大きいです。
ほこらやポイントショートを意識する場合も鋼タイプでそれらの影響が少ないダンバル・メタングがいます。
特にこのデッキは構成上必ず鋼エネルギーが4枚入り、再利用できる構築に組めるため差を活かせることが多いです。
3、ポワルンがデッキに合っていない?
他のデッキでもよくあるポワルン+導師+デルタドロー展開ですが、ダンバルを使うデッキではマグネコールでジラーチが取れるため他よりも展開力に差が出ています。
加えてエネルギーとして使えることと、回収装置で楽に再利用できるのがポワルンの魅力ですが、グロカイにおいては
主戦力のクラッシュバーンが枚数でダメージが増えるためポワルンを捨てても1枚分しか増えないことと、雷や鋼をポケパワーで再利用できるのでポケモンとして回収できるメリットが薄いです。
一応ジラーチが止まりやすいことで差別化できないことはありませんが、メタグロススターターのジラーチとの比較も気になります。
4、ホロンサポが弱い?
トランシーバー展開を採用する大きなメリットが導師でメインポケモン・ホロンのコイル(ビリリダマ)・ジラーチ等序盤向けカードと取っていって確実に展開していくことにありますが、
このデッキはダンバルがいれば次のダンバルもジラーチも用意でき、構造上普通のエネルギーが多いためあえてサポートでホロンポケモンでエネルギーを用意する必要性がやや薄れます。
また手札を1枚切るコストの面でもやや使いづらさがあります。
エネルギーを捨ててカイリューで回収するのは一見理に適っているようにも見えますが、クラッシュバーンで次々にエネルギーを捨てていくためあえて捨てなくとも1ターンの回収量をすぐに上回ります。
ポケモンの面でも問題があって、このデッキはグロス4体目やカイリュー3体目であっても十分使うためピジョットやマルマインex、カメックスexと比べて1匹立ったから余りをコストに捨てるといった行為がしづらいです。
よってコストで捨てるカードがなくデッキのリソースを無駄に消費してしまうおそれがあります(ハッサム単や封印マグマと似たような感じでしょうか)。
5、メタグロス(PCG2)も入れたい?
メタグロスδは主力カードでなるべく多く入れたいカードですが、PCG2の超電磁誘導もぜひ1枚採用したいカードです。
クラッシュバーンのエネ拘束はポワルン等色々な手段でカバーできますが、鋼エネルギーはダメージ軽減にも使えるのでなるべく再利用したいです。
雷エネルギーだけ回収するのに加えて鋼エネルギーも1ターンに1枚回収できればよりダメージ効率もあがるでしょう。
公式大会ではこれらのポケモンの種類やポケモンリバース等のトレーナーの採用など、当時一般的なグロカイと比べて非常に完成度の高い構成が一部で使われました。
自分のまわりでは「ぶんぶく組」のメンバーが考案し多用していたものが広まったためぶんぶくグロカイ等と呼ばれていました。
私も公式大会でこれに遭遇し、ほこら入りバンギというかなり有利なマッチアップにも関わらず構築の差が大きすぎて負けてしまいました。
今この環境の構築を振り返ってみても改善点がほとんどなく、当時は多少不利な相手でも安定感や速度の差で勝ち越せていたのも納得です。
なお世界レギュ等でダンバルやPCG2のカードが使えない場合はこの限りではなく、δとホロンがメインの構築で組むことになります。
【デッキレシピ】
・A(基本型)
ポケモン(ホロン除く):21枚
4:ダンバル(ADV4)
3:メタング(ADV4ST012)
3:メタグロスδ
1:メタグロス(PCG2)
2:ミニリュウ(PCG6)
2:ハクリューδ(PCG6ST)
2:カイリューδ
1:ポッポ(PCG1)
1:ピジョット
2:ジラーチ(PCG2)
サポーター:10枚
4:ニシキのネットワーク
3:ダイゴのアドバイス
3:ロケット団の幹部
トレーナー:16枚
1:そっくり!テレポーター
4:ポケモンリバース
4:暴風
1:ワープポイント
4:ふしぎなアメ
2:ポケモン回収装置
スタジアム:1枚
1:ホロンの研究塔
エネルギー:12枚
7:雷エネルギー
4:鋼エネルギー
1:δレインボーエネルギー
・B(愉快型)
ポケモン(ホロン除く):23枚
4:ダンバル(ADV4)
3:メタング(ADV4ST012)
3:メタグロスδ
1:メタグロス(PCG2)
3:ミニリュウ(PCG3ST009)
1:ハクリューδ(PCG6ST)
1:ハクリューδ(PCG6)
3:カイリューδ
1:ポッポ(PCG1)
1:ピジョット
1:ジラーチ(PCG2)
1:ジラーチ(ADV4ST)
サポーター:10枚
4:ニシキのネットワーク
4:ダイゴのアドバイス
2:ロケット団の幹部
トレーナー:15枚
1:勝利のリング
1:スーパーボール
1:そっくり!テレポーター
4:どっきり!タイムマシーン
4:ふしぎなアメ
4:ポケモン回収装置
エネルギー:12枚
6:雷エネルギー
4:鋼エネルギー
1:超エネルギー
1:ワープエネルギー
【採用カードと戦い方について】
*ポケモン
・ダンバル
マグネコールで自身とジラーチを用意できます。
前のメタグロスが倒されて後続を用意するタイミングでも使えるので忘れないようにしましょう。
対戦には関係ありませんがADVのプロモでイラスト違いがあって、PCG以降・プロモはADVも使用可能というレギュが国内で一時期あったためプロモが高騰したことがありました。
・メタング
ふゆうで初手ダンバルでも楽に逃げられます。
また中盤以降も逃げる0がいるのは便利で、デルタチャージをしたグロスでそのまま攻撃させやすいです。
・メタグロスδ
メインカードです。展開にも攻撃にも使うので真っ先に3体立てましょう。
・超メタグロス
鋼エネルギーも加速できます。
・ミニリュウ
2か3かで迷うところです。
2だとサイド落ちは困るもののダンバルかジラーチが引ける可能性が高まり序盤が強いのと、スペースの節約ができます。
・ハクリュー
基本的には逃げる1のものを採用します。
ただ個人的には竜巻のものもワザがかなり強いので候補になると考えています。
また枚数ですが、まず最初に用意するのはグロスで倒されるのもグロスがほとんどなのでアメはあちらに使いたいです。
また最後まで置物になることが多いので岩マシンも警戒して普通より多く2枚採用することも十分考えられます。
・ピジョット
グロスと役割が被っているようにも見えますが、あちらはサーチというよりはドローに近いためピンポイントで欲しいカードを引けます。
バトル場でグロスがやられてデルコンが1回減ったターンこそ必要なカードが多いため息切れがしにくいです。
メタングのところで書いた逃げる0を確保できるところも便利です。
素引きでそろえばベストですがデルコンの合間にニシキやアメを集めて揃ったところで出すくらいでいいので1ラインでいいでしょう。
・ジラーチ
元々強力なカードですがマグネコールから出せるのでより便利です。
基本的には星の願いだけでいいですが、キリンリキ対策で願い事を入れる手もあると思います。
これも使った地点で進化できているためポワルンと違って返しの幹部で無駄になりません。
*トレーナー
・サポーター
このデッキはニシキのネットワークが有力です。
これでグロスを立てることでデルコンの回数が増えてエネルギーやポケモンが引けるため、手札が増えないニシキのテンポの悪さをカバーできます。
他のデッキと比べてダンバルが1枚あればコインながらも勝手にベンチが埋まるので導師でなくてもなんとかなることも大きいです。
他にはパワーの高いダイゴと幹部を素直に入れます。
・その他のトレーナー
スーパーボールは初手ならダンバル1枚から展開に使え、中盤以降はミニリュウやポッポに使えます。
どちらも多くの枚数は不要ですが1枚取れることは大きいためサポーターの枠を使わずにサーチできることは強いです。
どっきりタイムマシーンはデルコン・超電磁・チャージを追加で使えて状態異常もなおせる便利なカードですが1進化を経由している必要はあります。
スタジアムはワザを打ちやすくなる研究塔か、多少でも相手を妨害できる砂漠やビーチがいいでしょう。
*エネルギー
雷と鋼が基本ですがワザを撃ちやすくなるδレインボーや超エネも少し入れてもいいです。
攻撃力が減ってしまうのでこのデッキではポワルンやW虹は推奨されず、初手が弱くなり色も合わないのでコイルも入りません。
まずはダンバルのマグネコールを連打してダンバル4体とジラーチをだして展開します。初手がダンバルだった場合は次のターンにメタングに進化して浮遊で逃げると入れ替えがしやすいです。
メタグロスδがアメですぐに揃った場合はジラーチは省略してデルタコントロールをしながら攻撃の準備をしてよいでしょう。
グロスδが複数用意できてエネルギーが溜まってきたら超グロスやカイリューを用意しつつクラッシュバーンで攻撃していきます。
リバースやワーポでサイドを引けるところから取っていったり、相手のピジョット等を狙っていくのがお勧めです。
こちらから先制して中盤からは1:1交換を繰り返してサイド差での勝利を狙います。
・Aのレシピ
暴風を採用し、一応どのデッキにも勝ち筋を残したバランス重視の構築と言えます。
暴風に加えてワーポやリバースで封印の結晶から逃れ、スタジアムで祠やフロンティアにも対抗します。
ポケモンの種類が細かくなっていますが単純なグロスδ4枚、カイリューδ3枚と比べて合計枚数はほとんど変わらず、
展開用(グロスδと鳩)4枚、エネ回収用(超グロスとカイリュー)3枚と同じ枚数で動きが多彩になったぶん強くなったといえます。
ピジョットはチームメイトのぱにごむんが考えたところですが、その他は当時のぶんぶく構築ですでに採用されていたところばかりです。
・Bのレシピ
数年前に再度遊んだ時に作った「愉快グロカイ」です。
封印ほこら系の相手の精度も上がってきて勝つのは難しいと思い、思い切って諦めてそこを意識したカードをカットした構築です。
リバースもありませんがどっきり4枚で容易に150ダメージが連発でき、回収やカイリューも多いのでサイド落ちの心配もありません。
ワープエネはワーポで相手の封印をどけることをあきらめるなら手張りで張れるエネが増えることになります。
不利ながらどっきりで封印マーカーを消せるのでハッサムの多いサナくらいなら戦えるかもしれないので超グロスで弱点を付けるように超エネも入れています。
一人回しではポケモンがポンポン立って楽しいですが実際に強いかは定かではありません……。
【このデッキの相性】※当時の基本的な構築を想定します
*とても有利
・ルンカル
・オーダイルδ
同じようにベンチをフル展開するこれらのデッキ同士では弱点をつけるため有利なマッチアップです。
相手によっては炎で弱点を突かれないカイリューの方が使えたりもします。
・カメルギア
リバースでカメとピジョットを弱点で狙え、ルギアも返しで一撃なのでサイド差で有利になれます。
……が環境が極まってくるとネールexの複数立てや切り株、カメδで硬くなったり赤ミュウやフーディンが常に前でサイドが取れなくなって不利にすらなりえます。
・ジュペラミ
ルナソルはほとんど刺さらず、こちらから90ダメージは楽に出せるので逆転できるでしょう。
*少し有利
・フライゴン
・カイリキー
・ニドクイン
これらの色相性がない展開デッキ同士の対戦もこちらが先制しやすく、要所では120~150ダメージで一撃も狙えるため戦いやすいほうです。
・ラフレシア、クロバット、カイリュー
トレーナーロックは厳しいですがこれらの草系は抵抗力と鋼エネでほとんどダメージを受けないので、時間はかかるものの有利です。
*どちらかといえば有利~互角
・封印マグマ
ロックデッキですが暴風他解除カードが色々入れられ、攻撃力の差は大きいのでそこまで苦手ではないと思います。
ジラーチのメタルブローでの攻撃も少し意識したほうがよさそうです。
・マイン系
アタッカーに左右されそうですが、早いターンでもダンバルや複数のジラーチが出せるので他の展開デッキよりはマシです。
エネコロロは素引きでグロス2エネが揃えばいいので少し有利、レックは五分、ウインディは不利でしょうか。
*互角~どちらかといえば不利
・黒バンギ
封印とほこらが大量に入れられているのは厳しいですが、多少なら十分にかわして戦えます。
最近は暴風と守りの玉にスペースを割くのも有力ですが、そちらならむしろこちらの方が有利とも言えます。
鋼エネルギーでスピンテールを軽減するのと、岩マシンに備えてカイリューと超グロスはなるべく1進化を経由させます。
・Sレック系
リバースやワーポが効かないのは痛いですが、ダメージは一撃分出せるので暴風を素引きすればチャンスはあります。
*少し不利
・化石ニョロトノ
前しか殴れず、基本的に回復もできないので鋼エネの軽減があったとしてもダメージが溜まってしまい厳しいです。
リバースが全部表が出るくらいでないと負けてしまいます。
・黄レック系
ポイントショートでダンバルが1撃、2進化も2発で序盤が厳しいです。
ただし一度立てば天空の爪も1回耐えられるので逆転できるでしょう。
・ミュウ系
スタジアムでのロック+電磁障害が早く、ライボルトは鋼抵抗なので序盤でリードされてしまいそうです。
いっぽうハンデスとベンチ呼びがメインの方は普通に戦えそうです。
*とても不利
・サーナイト
火炎球でグロスが弱点で、封印も非常に厳しいので速攻で圧倒できなければ負けです。
・ナッシーライチュウ
封印と祠に加えてベンチ攻撃も強力で、一度に大量にやられてしまい復帰が難しいです。
マグマとナシライしか載せていませんがベンチ攻撃やロック性能が強いほど不利になってきます。
・ハッサム単
ほこらや力の欠片で振り下ろす1回でやられてしまう圏内に入ってしまいます。
またこのデッキの強みの早さも向こうが上で、ジュペッタと違い硬さもあるので押し切られてしまいます。
【まとめ?】
このデッキはグロスとカイリュー(とピジョット)で埋めることでベストなパフォーマンスができるデッキなので、タッチカードによる拡張性が低いことが欠点です。
例えばジュカインexやバルシェンδなどを何らかの対策で入れようするとその分ベンチが1個埋まるデメリットが他のデッキよりも非常に大きいです。
また展開系デッキが切り株を入れてベンチ攻撃や祠対策を強め、ロック系デッキが封印の回収や2種目のスタジアムを入れるといったデッキの先鋭化が起こってくると、
ベンチを5体並べてこそ強いこのタイプのデッキは単に切り株を出されるだけでダメージになるのがとても厳しく、かなり弱い立ち位置になってしまいそうです。
もちろん自分の回りの対戦環境やレギュレーションによっては強いデッキなのでそれらを考えて使ってみるのがいいと思います。
このデッキはPCG6でほとんどパーツが揃っていて後に出る封印やサナのせいで厳しくなってくるのでプールが狭いルールの方が強いです。
【デッキ概要】
メタグロスδのデルタコントロールで展開と攻撃を行い、カイリューδのデルタチャージによるエネ加速で補助を行うデッキです。
場に次々とポケモンとエネルギーを並べていくポケモンカードらしいデッキと言えるかもしれません。
一人回ししていても楽しい上にポケモンex・☆やピジョットなどの資産の高いカードがなくても十分な強さのデッキが組めるので当時も人気のあるデッキでした。
強さとしてもマグマウィニーやルンカル、その2進化+ピジョットのデッキと比べて細かい差異はあるもののデッキパワーが高めで、
自分が展開して高いパフォーマンスを出すデッキの中では登場時のPCG6環境ではトップデッキと言えたと思います。
この後のパックが出てくるとバトルフロンティア、封印の結晶、ホロンの聖跡、赤サナ等このデッキに対して非常に相性の悪い対策カードが出され、
PCG6の地点で最有力と言えたカメと同様にやや相対的な評価は落ちてしまいましたが、それでも当たりによっては入賞が狙えるクラスのデッキでした。
DP1でもまだ使えるといえたと思いますが、DP2のブーバーンやハピナスに相性が悪く、デッキの趣旨が非常に近いキブルカイリューに引き継ぐ形で出番を終えたといえるでしょう。
【採用ポケモンの種類と「ぶんぶく構築」について】
一見するとこのデッキはホロンのポワルンとホロンサポで展開し、グロスラインとカイリューラインはすべてδで組むようデザインされているようにも思われます。
実際に当時もそういった構築で組まれている例はとても多かったですし、自分も最初のころはそれが普通と思っていました。
ただし以下のデメリットを考えたほうがいいでしょう。
1、ダンバルδ・メタングδの特殊能力とワザが弱い?
ダンバルδはにげる0になることができるものの自己展開ができるマグネコールのものが非常に強く、ポケパワーを嫌うにしても仲間を呼ぶのものもありこれらを使わないのはもったいないです。
メタングδについても標準的な能力は持っていますが浮遊のものがとても使いやすく、1進化の役割としては攻撃する強さより優先したいところだと思われます。
2、ダンバルδ・メタングδのタイプが弱い?
わるいバンギラスやMグラードンなどのベンチ攻撃が得意なデッキが環境に多く、これらとは微妙な相性のため種から10ずつ軽減できるのも大きいです。
ほこらやポイントショートを意識する場合も鋼タイプでそれらの影響が少ないダンバル・メタングがいます。
特にこのデッキは構成上必ず鋼エネルギーが4枚入り、再利用できる構築に組めるため差を活かせることが多いです。
3、ポワルンがデッキに合っていない?
他のデッキでもよくあるポワルン+導師+デルタドロー展開ですが、ダンバルを使うデッキではマグネコールでジラーチが取れるため他よりも展開力に差が出ています。
加えてエネルギーとして使えることと、回収装置で楽に再利用できるのがポワルンの魅力ですが、グロカイにおいては
主戦力のクラッシュバーンが枚数でダメージが増えるためポワルンを捨てても1枚分しか増えないことと、雷や鋼をポケパワーで再利用できるのでポケモンとして回収できるメリットが薄いです。
一応ジラーチが止まりやすいことで差別化できないことはありませんが、メタグロススターターのジラーチとの比較も気になります。
4、ホロンサポが弱い?
トランシーバー展開を採用する大きなメリットが導師でメインポケモン・ホロンのコイル(ビリリダマ)・ジラーチ等序盤向けカードと取っていって確実に展開していくことにありますが、
このデッキはダンバルがいれば次のダンバルもジラーチも用意でき、構造上普通のエネルギーが多いためあえてサポートでホロンポケモンでエネルギーを用意する必要性がやや薄れます。
また手札を1枚切るコストの面でもやや使いづらさがあります。
エネルギーを捨ててカイリューで回収するのは一見理に適っているようにも見えますが、クラッシュバーンで次々にエネルギーを捨てていくためあえて捨てなくとも1ターンの回収量をすぐに上回ります。
ポケモンの面でも問題があって、このデッキはグロス4体目やカイリュー3体目であっても十分使うためピジョットやマルマインex、カメックスexと比べて1匹立ったから余りをコストに捨てるといった行為がしづらいです。
よってコストで捨てるカードがなくデッキのリソースを無駄に消費してしまうおそれがあります(ハッサム単や封印マグマと似たような感じでしょうか)。
5、メタグロス(PCG2)も入れたい?
メタグロスδは主力カードでなるべく多く入れたいカードですが、PCG2の超電磁誘導もぜひ1枚採用したいカードです。
クラッシュバーンのエネ拘束はポワルン等色々な手段でカバーできますが、鋼エネルギーはダメージ軽減にも使えるのでなるべく再利用したいです。
雷エネルギーだけ回収するのに加えて鋼エネルギーも1ターンに1枚回収できればよりダメージ効率もあがるでしょう。
公式大会ではこれらのポケモンの種類やポケモンリバース等のトレーナーの採用など、当時一般的なグロカイと比べて非常に完成度の高い構成が一部で使われました。
自分のまわりでは「ぶんぶく組」のメンバーが考案し多用していたものが広まったためぶんぶくグロカイ等と呼ばれていました。
私も公式大会でこれに遭遇し、ほこら入りバンギというかなり有利なマッチアップにも関わらず構築の差が大きすぎて負けてしまいました。
今この環境の構築を振り返ってみても改善点がほとんどなく、当時は多少不利な相手でも安定感や速度の差で勝ち越せていたのも納得です。
なお世界レギュ等でダンバルやPCG2のカードが使えない場合はこの限りではなく、δとホロンがメインの構築で組むことになります。
【デッキレシピ】
・A(基本型)
ポケモン(ホロン除く):21枚
4:ダンバル(ADV4)
3:メタング(ADV4ST012)
3:メタグロスδ
1:メタグロス(PCG2)
2:ミニリュウ(PCG6)
2:ハクリューδ(PCG6ST)
2:カイリューδ
1:ポッポ(PCG1)
1:ピジョット
2:ジラーチ(PCG2)
サポーター:10枚
4:ニシキのネットワーク
3:ダイゴのアドバイス
3:ロケット団の幹部
トレーナー:16枚
1:そっくり!テレポーター
4:ポケモンリバース
4:暴風
1:ワープポイント
4:ふしぎなアメ
2:ポケモン回収装置
スタジアム:1枚
1:ホロンの研究塔
エネルギー:12枚
7:雷エネルギー
4:鋼エネルギー
1:δレインボーエネルギー
・B(愉快型)
ポケモン(ホロン除く):23枚
4:ダンバル(ADV4)
3:メタング(ADV4ST012)
3:メタグロスδ
1:メタグロス(PCG2)
3:ミニリュウ(PCG3ST009)
1:ハクリューδ(PCG6ST)
1:ハクリューδ(PCG6)
3:カイリューδ
1:ポッポ(PCG1)
1:ピジョット
1:ジラーチ(PCG2)
1:ジラーチ(ADV4ST)
サポーター:10枚
4:ニシキのネットワーク
4:ダイゴのアドバイス
2:ロケット団の幹部
トレーナー:15枚
1:勝利のリング
1:スーパーボール
1:そっくり!テレポーター
4:どっきり!タイムマシーン
4:ふしぎなアメ
4:ポケモン回収装置
エネルギー:12枚
6:雷エネルギー
4:鋼エネルギー
1:超エネルギー
1:ワープエネルギー
【採用カードと戦い方について】
*ポケモン
・ダンバル
マグネコールで自身とジラーチを用意できます。
前のメタグロスが倒されて後続を用意するタイミングでも使えるので忘れないようにしましょう。
対戦には関係ありませんがADVのプロモでイラスト違いがあって、PCG以降・プロモはADVも使用可能というレギュが国内で一時期あったためプロモが高騰したことがありました。
・メタング
ふゆうで初手ダンバルでも楽に逃げられます。
また中盤以降も逃げる0がいるのは便利で、デルタチャージをしたグロスでそのまま攻撃させやすいです。
・メタグロスδ
メインカードです。展開にも攻撃にも使うので真っ先に3体立てましょう。
・超メタグロス
鋼エネルギーも加速できます。
・ミニリュウ
2か3かで迷うところです。
2だとサイド落ちは困るもののダンバルかジラーチが引ける可能性が高まり序盤が強いのと、スペースの節約ができます。
・ハクリュー
基本的には逃げる1のものを採用します。
ただ個人的には竜巻のものもワザがかなり強いので候補になると考えています。
また枚数ですが、まず最初に用意するのはグロスで倒されるのもグロスがほとんどなのでアメはあちらに使いたいです。
また最後まで置物になることが多いので岩マシンも警戒して普通より多く2枚採用することも十分考えられます。
・ピジョット
グロスと役割が被っているようにも見えますが、あちらはサーチというよりはドローに近いためピンポイントで欲しいカードを引けます。
バトル場でグロスがやられてデルコンが1回減ったターンこそ必要なカードが多いため息切れがしにくいです。
メタングのところで書いた逃げる0を確保できるところも便利です。
素引きでそろえばベストですがデルコンの合間にニシキやアメを集めて揃ったところで出すくらいでいいので1ラインでいいでしょう。
・ジラーチ
元々強力なカードですがマグネコールから出せるのでより便利です。
基本的には星の願いだけでいいですが、キリンリキ対策で願い事を入れる手もあると思います。
これも使った地点で進化できているためポワルンと違って返しの幹部で無駄になりません。
*トレーナー
・サポーター
このデッキはニシキのネットワークが有力です。
これでグロスを立てることでデルコンの回数が増えてエネルギーやポケモンが引けるため、手札が増えないニシキのテンポの悪さをカバーできます。
他のデッキと比べてダンバルが1枚あればコインながらも勝手にベンチが埋まるので導師でなくてもなんとかなることも大きいです。
他にはパワーの高いダイゴと幹部を素直に入れます。
・その他のトレーナー
スーパーボールは初手ならダンバル1枚から展開に使え、中盤以降はミニリュウやポッポに使えます。
どちらも多くの枚数は不要ですが1枚取れることは大きいためサポーターの枠を使わずにサーチできることは強いです。
どっきりタイムマシーンはデルコン・超電磁・チャージを追加で使えて状態異常もなおせる便利なカードですが1進化を経由している必要はあります。
スタジアムはワザを打ちやすくなる研究塔か、多少でも相手を妨害できる砂漠やビーチがいいでしょう。
*エネルギー
雷と鋼が基本ですがワザを撃ちやすくなるδレインボーや超エネも少し入れてもいいです。
攻撃力が減ってしまうのでこのデッキではポワルンやW虹は推奨されず、初手が弱くなり色も合わないのでコイルも入りません。
まずはダンバルのマグネコールを連打してダンバル4体とジラーチをだして展開します。初手がダンバルだった場合は次のターンにメタングに進化して浮遊で逃げると入れ替えがしやすいです。
メタグロスδがアメですぐに揃った場合はジラーチは省略してデルタコントロールをしながら攻撃の準備をしてよいでしょう。
グロスδが複数用意できてエネルギーが溜まってきたら超グロスやカイリューを用意しつつクラッシュバーンで攻撃していきます。
リバースやワーポでサイドを引けるところから取っていったり、相手のピジョット等を狙っていくのがお勧めです。
こちらから先制して中盤からは1:1交換を繰り返してサイド差での勝利を狙います。
・Aのレシピ
暴風を採用し、一応どのデッキにも勝ち筋を残したバランス重視の構築と言えます。
暴風に加えてワーポやリバースで封印の結晶から逃れ、スタジアムで祠やフロンティアにも対抗します。
ポケモンの種類が細かくなっていますが単純なグロスδ4枚、カイリューδ3枚と比べて合計枚数はほとんど変わらず、
展開用(グロスδと鳩)4枚、エネ回収用(超グロスとカイリュー)3枚と同じ枚数で動きが多彩になったぶん強くなったといえます。
ピジョットはチームメイトのぱにごむんが考えたところですが、その他は当時のぶんぶく構築ですでに採用されていたところばかりです。
・Bのレシピ
数年前に再度遊んだ時に作った「愉快グロカイ」です。
封印ほこら系の相手の精度も上がってきて勝つのは難しいと思い、思い切って諦めてそこを意識したカードをカットした構築です。
リバースもありませんがどっきり4枚で容易に150ダメージが連発でき、回収やカイリューも多いのでサイド落ちの心配もありません。
ワープエネはワーポで相手の封印をどけることをあきらめるなら手張りで張れるエネが増えることになります。
不利ながらどっきりで封印マーカーを消せるのでハッサムの多いサナくらいなら戦えるかもしれないので超グロスで弱点を付けるように超エネも入れています。
一人回しではポケモンがポンポン立って楽しいですが実際に強いかは定かではありません……。
【このデッキの相性】※当時の基本的な構築を想定します
*とても有利
・ルンカル
・オーダイルδ
同じようにベンチをフル展開するこれらのデッキ同士では弱点をつけるため有利なマッチアップです。
相手によっては炎で弱点を突かれないカイリューの方が使えたりもします。
・カメルギア
リバースでカメとピジョットを弱点で狙え、ルギアも返しで一撃なのでサイド差で有利になれます。
……が環境が極まってくるとネールexの複数立てや切り株、カメδで硬くなったり赤ミュウやフーディンが常に前でサイドが取れなくなって不利にすらなりえます。
・ジュペラミ
ルナソルはほとんど刺さらず、こちらから90ダメージは楽に出せるので逆転できるでしょう。
*少し有利
・フライゴン
・カイリキー
・ニドクイン
これらの色相性がない展開デッキ同士の対戦もこちらが先制しやすく、要所では120~150ダメージで一撃も狙えるため戦いやすいほうです。
・ラフレシア、クロバット、カイリュー
トレーナーロックは厳しいですがこれらの草系は抵抗力と鋼エネでほとんどダメージを受けないので、時間はかかるものの有利です。
*どちらかといえば有利~互角
・封印マグマ
ロックデッキですが暴風他解除カードが色々入れられ、攻撃力の差は大きいのでそこまで苦手ではないと思います。
ジラーチのメタルブローでの攻撃も少し意識したほうがよさそうです。
・マイン系
アタッカーに左右されそうですが、早いターンでもダンバルや複数のジラーチが出せるので他の展開デッキよりはマシです。
エネコロロは素引きでグロス2エネが揃えばいいので少し有利、レックは五分、ウインディは不利でしょうか。
*互角~どちらかといえば不利
・黒バンギ
封印とほこらが大量に入れられているのは厳しいですが、多少なら十分にかわして戦えます。
最近は暴風と守りの玉にスペースを割くのも有力ですが、そちらならむしろこちらの方が有利とも言えます。
鋼エネルギーでスピンテールを軽減するのと、岩マシンに備えてカイリューと超グロスはなるべく1進化を経由させます。
・Sレック系
リバースやワーポが効かないのは痛いですが、ダメージは一撃分出せるので暴風を素引きすればチャンスはあります。
*少し不利
・化石ニョロトノ
前しか殴れず、基本的に回復もできないので鋼エネの軽減があったとしてもダメージが溜まってしまい厳しいです。
リバースが全部表が出るくらいでないと負けてしまいます。
・黄レック系
ポイントショートでダンバルが1撃、2進化も2発で序盤が厳しいです。
ただし一度立てば天空の爪も1回耐えられるので逆転できるでしょう。
・ミュウ系
スタジアムでのロック+電磁障害が早く、ライボルトは鋼抵抗なので序盤でリードされてしまいそうです。
いっぽうハンデスとベンチ呼びがメインの方は普通に戦えそうです。
*とても不利
・サーナイト
火炎球でグロスが弱点で、封印も非常に厳しいので速攻で圧倒できなければ負けです。
・ナッシーライチュウ
封印と祠に加えてベンチ攻撃も強力で、一度に大量にやられてしまい復帰が難しいです。
マグマとナシライしか載せていませんがベンチ攻撃やロック性能が強いほど不利になってきます。
・ハッサム単
ほこらや力の欠片で振り下ろす1回でやられてしまう圏内に入ってしまいます。
またこのデッキの強みの早さも向こうが上で、ジュペッタと違い硬さもあるので押し切られてしまいます。
【まとめ?】
このデッキはグロスとカイリュー(とピジョット)で埋めることでベストなパフォーマンスができるデッキなので、タッチカードによる拡張性が低いことが欠点です。
例えばジュカインexやバルシェンδなどを何らかの対策で入れようするとその分ベンチが1個埋まるデメリットが他のデッキよりも非常に大きいです。
また展開系デッキが切り株を入れてベンチ攻撃や祠対策を強め、ロック系デッキが封印の回収や2種目のスタジアムを入れるといったデッキの先鋭化が起こってくると、
ベンチを5体並べてこそ強いこのタイプのデッキは単に切り株を出されるだけでダメージになるのがとても厳しく、かなり弱い立ち位置になってしまいそうです。
もちろん自分の回りの対戦環境やレギュレーションによっては強いデッキなのでそれらを考えて使ってみるのがいいと思います。
このデッキはPCG6でほとんどパーツが揃っていて後に出る封印やサナのせいで厳しくなってくるのでプールが狭いルールの方が強いです。
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